総コレステロール

◆総コレステロール測定の臨床意義
コレステロールは,リン脂質とともに細胞膜の構造脂質として重要な物質です。またステロイドホルモン産生の原料などとなります。主に肝臓で生合成され,VLDLに組み込まれて末梢に運ばれ、代謝され生成したLDL中の主な脂質成分となっています。

正常人ではLDL中にもっとも多く含有され、一部は,末梢から肝へのコレステロール逆転送に関与するHDL中に存在しています。血清コレステロール値は食物からの摂取、体内での生合成,胆汁酸や中性ステロールとして体外への排出という三者のバランスにより保たれている。コレステロールの測定は,肝臓での合成・分泌の状態,胆管閉塞,腸管での吸収や栄養状態の一つの指標となり,また各種脂質代謝の異常の解明や動脈硬化の危険性の予知にも有用です。

検査方法: 酵素法
基準値: 150~219(mg/dl)

◆異常値を示す疾患
減少する疾患 : 
アジソン病、α-リポタン白欠損症、悪液質、肝細胞障害、経静脈高カロリー輸液、甲状腺機能亢進症、消化不良症候群、低β-リポタン白血症、貧血、無β-リポタンパク血症

上昇する疾患:
ACTHの長期投与、LCAT欠損症、Weber-christian病、vonGierke病、ストレス、ネフローゼ症候群、下垂体機能低下症、家族性高コレステロール血症、肝癌、急性アルコール性脂肪肝粥状硬化性疾患-冠硬化性疾患、経口避妊薬服用、甲状腺機能低下症、散発性高コレステロール血症、糖尿病、肥満症、閉塞性黄疸、末端肥大症

関連項目
リポ蛋白分画、HDL-コレステロール定量、アポリポ蛋白 C-Ⅲ、アポリポ蛋白 A-Ⅰ、アポリポ蛋白 A-Ⅱ、アポリポ蛋白 B、アポリポ蛋白 C-Ⅱ、アポリポ蛋白 E、トリグリセライド (中性脂肪)、LDLコレステロール定量